宗教者九条の和
事務局 〒150-0045 東京都渋谷区神泉町8-7 日本山妙法寺内

武力で平和はつくれない 
戦争法制反対!いのちと憲法9条を守ろう!

「宗教者九条の和」の声明

 安倍政権と自民・公明両党は、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を具体化する一連の戦争法制を、連休明けにも国会に提出して成立させようとしています。戦後70年、戦争で殺し殺されることのなかった日本の歴史が、大きく崩れようとしています。
 私たち宗教者の先人は、先の侵略戦争について、「勃発する以前に、身命を賭しても、平和護持の運動を起こし、宗教の本領発揮に努むべきであった」と懺悔し、憲法9条を「人類史上類いなき崇高なる理想」とした上で、「平和国家の建設に挺身せん」と誓いました。今回の一連の戦争法制は、こうした先人の誓いを踏みにじり、そしてそれを受け継ぐ私たち宗教者の決意に挑戦するものであり、許すことはできません。
 殺し殺される事態は、命の尊厳を説く私たち宗教者の教えに反するものです。殺し殺されるという戦争法制の下で、私たち宗教者の教えが中傷・排除され、ついに「凍結のまま腐蝕」(市川白弦「日本ファシズム下の宗教」)するに至った侵略戦争の時代を繰り返すことになるのでは、と危惧されます。信教の自由は戦後、獲得した権利であることを、憲法9条の下において守り生かすことのできる権利であることを、私たち宗教者は忘れません。私たち宗教者の教えを守る上からも、戦争法制に強く反対します。
 戦争法制で、命の危険に最初にさらされるのは自衛官です。アフガンやイラクに派遣された自衛官のなかで、すでに40名の方が自ら命を絶たれました。これ以上の犠牲者をつくらないのが、政治の務めです。失われた命について沈黙したままの安倍政権に、憤りの念を禁じ得ません。
国民は戦争法制を望んでいません。NHKを含むいずれの世論調査においても、反対する声が多数をしめています。
 安倍政権の暴走をストップさせるため、かつてない取り組みも始まっています。「建白書」実現、新基地建設反対の一点で保革が共同し、知事選、衆院選を勝利させた沖縄の「島ぐるみ会議」の経験、「相違点を乗り越え、戦争する国づくりをくいとめ憲法理念を実現するために大同団結」(「結成にあたって」)した東京の「総がかり行動実行委員会」の結成などは、私たちに確かな展望を与えるものです。
 「宗教者九条の和」が呼びかけた、「集団的自衛権の行使に反対し、いのちと憲法9条を守ろう」宗教者共同アピールに、全国から約8千5百名の賛同が寄せられています。戦争法制をストップさせることは可能です。
 まさに正念場です。私たち宗教者は、心から呼びかけます。
  “武力で平和はつくれない 戦争法制反対!いのちと憲法9条を守ろう!” この願いの下、宗教者の共同を急ぎ全国津々浦々に広げましょう。
 今を生きる宗教者としての責任を祈りと行動で示しましょう。

2015年4月17日
「宗教者九条の和」代表者 
聖護院門跡門主              宮城泰年
日本キリスト教協議会議長        小橋孝一
        日本カトリック正義と平和協議会会長 勝谷太治
   

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